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ホ−ム
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第2話
■木のしくみ
木には、
辺材
と
心材
があります。
辺材は水分を運び栄養分を蓄える所です。一方、すべての細胞が死んで固定化したものが心材です。
心材には、腐朽菌など
の微生物の生育を妨げる効果があり、心材によって木は自分の身を守っています。
木材は一見赤みの多いもののほうが強そうに見えますが、心材は細胞が死んだ部分、辺材の方が強度があるんです。ただ赤身が多いと腐りにくい、虫がつきにくい、美しいという長所があります。一方、辺材は水分と養分が多く、変色したり、腐りやすいという短所があります。
■
林業の現状
あまり詳しくはないけれど、
現在国産材の供給率は2割ほど
だそうです。このわけには、アメリカやカナダのように広大な山林がなく、山あり谷ありの地形で、育てたり運んだりするのにコストがかかる、複雑な地形ゆえ材料の性質も色々な物ができ施工者が施工しにくい、割れたりそったりで施主からのクレームが多い。(特にハウスメーカーは嫌う)
これは技術レベルの低下、施主の意識の低さ(木や住宅に対する志向が変わった)も関係してると思いますが、あと乾燥材のための設備が整ってないということも・・・。 しかし、北米材の価格も上昇しており、きちんと乾燥し、安定した品質の木材が大量に供給できるようになればもっと国産材が使われるようになると思います。それと伐採したら植林する、使用した木材(建築)は長く使うという配慮も必要だと思います。
■環境問題から
ウッドマイルズ
という言葉があります。建材が消費者に届くまでにどれだけの輸送エネルギーが使われているのか算出することから、ウッドマイルズといいます。日本は北米やロシア、東南アジアなど海を隔てた遠い国から木材を輸入しているため、なんとこのウッドマイルズの数値が
米国の4.6倍
もあります。住宅を手に入れるため地球環境に膨大な負荷をかけている日本人の消費生活の在りようが浮かび上がってきます。
これを
建築現場から、50km以内の材木を調達した場合は、この値が1/100
になるらしいです。やはり地元の木材を使うことがいかに地球に優しいか、数値で示せばよくわかります。
それとこれからは坪単価を考える時に何十年か先、壊したときに
廃棄処分料
なども考えて決めていかなければならないと思います。新建材などは処分する時に高額なお金がかかります。自然素材は(木や土など)みな自然に帰ります、つまり処分費はあまりかかりません。
これからは何十年か先のことも考えて、家の価値も考えて欲しいと思います。木は処分して燃やす時に二酸化炭素を出しますが、これは成長過程で吸ってくれた二酸化炭素の量と同じだそうです。だから地球には優しいんです。
■どこに何を使うか適材適所
「湿気に強いことが求められる土台」
土台は地面に最も近く、基礎コンクリートと密着するため耐湿、耐朽性が大事です。
いちばん適している木はヒノキ、ヒバ、最近はあまり使われませんがクリ
はもっともよい材料だと思います。杉の赤身もシロアリには強いですが腐朽菌と、土台としての圧縮強度が少し足りないような気もします。そして注意しなければいけないことは、
どの材料も心材を使う
ということです。
「柱は強くてまっすぐな木材を」
柱材には通直で強度が高く狂いが小さいものがよいと思います。
樹種としてはヒノキそしてスギです。地方によってはヒバ(アスナロとも呼ぶ)やツガも使われたりします。
また、ヒノキは「火が立つ」といってスギを使う地方もあるそうです。火の話が出ましたので余談ですが、木を焚き火の中にほり込んだときパチパチといいますよね。あの音は木によってするものとしないものがあります。呼び名に、濁音のある物、たとえばスギ、ヒバなど、これらを入れるとパチパチとはじけます。一度試してみてください。
「梁は曲げた強いものが必要」
梁材は曲げに対する性能が高いことです。柱に比べ大きな節は好ましくありませんが、少々の曲げはOKです。
その点からアカマツや米マツ、ツガが良いと思います。スギもうまく使ってあげれば、全然問題ありません。
九州や地元尾鷲の方ではよく使われてますよ。集成材もありますが、強度は2倍以上あるらしいけど、ボンドで固めた物はちょっと?けど荷重がかかる所で大きなものが入れられない時は集成材も?
「造作材のポイントは狂わないこと」
最近では新建材が多く使われていますが、
私のところではタモの柾板を使っています。他にはピーラー(米松の200年もの)やヒノキ、ナラ、アガチスなどがあります。
なるべくくるいにくい柾板を使いたいですね。あとあまりやりたくはないけれど、ウッドデッキ材、これは米杉がよいと思います。北米の方では屋根材にも使われているくらいの材料です。(まあ、むこうは年間降水量が数ミリという所ですけど・・・)
「木材の節と傷」
ここでは「
節(ふし)
」のことについて、少し触れてみます。
節というのは木の枝の部分で、枝が生きたまま包み込まれたものが
生節(いきぶし)
で、枯れてから(枝打ちなどをした後でも)包み込まれたものが
死節(しにぶし)
になります。死節は板にした時、幹とつながってないため抜け節になって穴があいてしまいます。こういう材料は普通、床下地や屋根下地など見えないところに使います。柱などで無節という、最上級の材があります。この材料は他のものよりも格段に値段が高くなるので製材所はこの材料を作るため、節まであと数ミリという所で製材します。それをうっかり大工が深く削りこんで節が出てきてしまうことがあります。そのくらい製材所は節がどのくらいの所にあるというのを丸太を見て判断して製材するんですよ、すごい技です。そりゃあ節があるのとないのでは金額も一桁変わりますからね。それと柱の背割れですが他の材面での割れを防ぐために入れるのですが、強度的にはなんら問題はありません。
ということで、ちょっと比較してみましょう!うちの近くにある
飯田銘木商会さん
に面白いものがたくさん置いてあります。同じ材料の比較で、タモの板と杉の板がありました。厚みや巾で値段は違いますが、このタモの板無節で5万円、有節で2万5千円、杉の板で無節10万円、大きな有節で5万円。大きな有節で半値ぐらいになってしまいます。
タモの板
左:有節 右:無節
杉の板
左:有節 右:無節
こういう節でも仕上げればきれいになるし、死節で完全に抜け落ちている場合でも違う木をうめたり、ガラスをはめ込んだりして使うことができます。自然の木なんだから節や割れはあって当然、この節を逆にアクセントや特長に変えて、安値でよいものを作ってやるのも大工としてのセンスと腕のみせどころだと思います。
■
国産材を使うために
木材の欠点としてまずあげられるのが曲がり、反りなどの狂いと伸び縮みです。
これらは木材の中に含まれる水分と関係しています。未乾燥の材料を使うと収縮、狂いによる軸組みの緩み、害虫の発生、腐りなどが起こります。プレカットなど金物を多様する建物は、建ててから造作をしている間に材料が乾燥してやせ、ボルトがガタガタになる場合があります。これでは強度も何もありません。乾燥した材料ではそれらがなく、強度が大きくなりくせが抜かれて品質が安定します。
スギ材は立ち木の時は含水率が辺材で150〜170%、心材で50〜70%、これを乾燥させるにはかなり時間が必要となります。当然、厚い、太い材料ほど長くかかります。厚さ2pの板を天然乾燥で含水率20%にするには夏ならや役20日、冬なら約35日、10.5p角の柱なら夏で3ヶ月ぐらいかかります。昔からケヤキの大黒柱なんかは一寸(3p)一年といわれ8寸角(240p)なら8年かかるとも言われています。
乾燥方法には大別して
天然乾燥
と
人工乾燥
があります。
天然乾燥は山積したり、立てかけたてりして自然に乾かすことです。特にスギ材は葉枯らし乾燥といって木を伐採したあとその場で枝葉をつけたまま放置して葉から水分を蒸発させる方法があります。水分の多い辺材の含水率を下げること、軽くして運びやすくする、材の色艶をよくすること、木のストレスを抜いてやり、狂いにくくする事です。
天然乾燥のメリットは特別な設備がいらず天然エネルギーしか使わないことです。その反面、日数がかかり一定以下の含水率には下げれないことです。
人工乾燥の方法には蒸気乾燥、除湿乾燥、減圧乾燥、電子レンジのような高周波があります。その中でも蒸気が一番普及しているそうです。
人工乾燥のメリットはなんといっても早いこと
、10.5cm角でも1週間から2週間で乾燥させることができます。しかし設備やエネルギーが必要で色艶などは悪くなることもあります。
最近では人工乾材が市場ででも出回ってきましたが、含水率は低いけど目荒な材料もあり、強度も低いものも
ありますから要注意!!
木材の腐朽を防ぐには
湿気がたまらぬよう風通しがよいよう設計、施工すること、腐りにくい樹種の心材を選ぶか防腐処理を促すことです。防腐処理剤は使用される薬剤について環境汚染、人体への影響が心配なのであまり使いたくないですね。
■面白そうな材料
桐フローリング
熱を通しにくく冷めにくいので夏はさらりとして冬は暖かい。保温力があり一度温まると長時間それを維持する。桐はゴマノハグサ科で草の仲間であるけれども感じで「木」と「同」と書くように広葉樹である直管の間に空気層がいくつもあってスポンジのようになっている。道管は空気層にはばまれて切れ切れになっている。だから熱や水を通しにくく、クッション性がある。これも温かさの秘密である。短所としては柔らかくて傷がつきやすいこと、少々のへこみは水をかけてアイロンをあてれば元に戻ります。それより気をつけなければならないのは汚れです。タンニンを含んでいるため水分に触れると紫っぽいしみができてしまう。これは柿渋などの塗料でクリアできると思います。あとは調湿性に優れているだけに湿気が多いと膨張します。これは施工する時湿度が低い時を見計らって施工すれば大丈夫です。
セーレン
http://www.seiren.com/
竹フローリング
これはよいか悪いかまだわかりませんが一度使ってみたい材料です。耐水性、耐磨耗性、殺菌効果があります。材質は天然孟宗竹を3層構造に仕上げた集成材です。
■木へのこだわり
本当は私達三重県民なら、三重の木で家を建てたいと考えます
。けれど日本全国いろいろな材料があります。その誘惑にちょっと負けています。それと三重県の林業で魅力ある材料を出す所が地元にあれば連絡や運送コストが少なくてすむのに、耳に入ってこないからわからない。探す努力もまだしてないけれど少し張り合いがない。だから全国の良い材料を、適材適所に使いたい。私達も一生懸命仕事をしてますから、やっぱり企業努力している所の材料を使ってあげたいと思います。
乾燥材は前に触れましたが、昔は小舞を組んで瓦を仮並べしてと、家造りに手間ひまをかけたから含水率が高くても完成までにはある程度乾燥しました。しかし今のような早いサイクルの家造りだと、無垢の木を使う時は施工がすごく難しい、かといって長い時間をかけてくれない。そこで山側が努力をして品質の良い乾燥材を出してくれれば私達はそれに対応ができるようになってくると思います。
いつでも想像します。節はあるけどつやのいい無垢材で組まれ、壁には土壁が塗られ、床にはまた無垢の板が張られ、その床の上に一枚板のテーブル、私のイメージは頭の中で、もうできあがっています。
この2、3年、消費者の方々が無垢の材料へのこだわりがすごく強くなってきたと思います。だからまだまだいい材料が沢山ででくると思います。山側は私達が声をかけてくれるのを待っています。もうそれだけの準備は出来ています。
これから家を建てる方へ
、材料にもこだわってください。実際に山に出向き直接話を聞くのも良い方法だと思います。寒くなる時期(10月〜2月)木は伐採され私達のところに出てきます。見に行くならこれからですよ。一度製材される前の丸太を見てみるのもよい勉強かもしれません。少し勉強すればポイントはわかってきます、こだわれば、愛着も湧いてきます、わからなければ、一緒に勉強しましょう、
そして大工に頼む時は「材料は日本製でね!」って言ってください。
■ヒアリング
今回、3つの材木店にお願いして、質問に答えていただきました。それぞれみなさん快くお返事いただきました。これから家づくりをされる方の参考になることを願っています。ご協力いただきました3者の皆様、本当にありがとうございました。
□質問事項
乾燥方法
製品アピール
ピーク時の在庫数
樹齢
価格
山の現状
ヤング係数
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株式会社丸八製材所様
>>
川上さぷり 川上産吉野材販売促進協同組合様
>>
岡山ウッド コボット株式会社様
2003年10月17日更新
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