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大工亀ちゃんのこだわり造家計画
ホ−ム

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第5話
刻み「1ミリのこだわり」
■はじめに
こんにちは。
雨というのは、皆さんにとってどんなイメージですか?
私にとっては、雨は憂鬱のひとつだと思っていました。
とんでもない!! 空気と同等、生きていくには欠かせない水(雨)を、邪魔者にしてはいけません。
最近では雨水利用という字をよく目にするようになりました。
雨水利用というのは、天から降る雨を生活に使い資源を有効利用することです。
私も今回、雨水利用レポートを制作するにあたり、色々な資料を見ました。
今まで知らなかった事が沢山あって、本当に雨って大切な資源なんだなと思いました。
私は、地球上で起きている水不足等の水にかかわる問題も踏まえて、雨水利用の必要性を感じます。

それでは!目次に沿って、雨水の事を紹介していきたいと思います。

■水にかかわる問題点
水にかかわる問題は地球規模で、日々深刻さを増しています。
私が調べたものの中から、身近に感じるもの3つ紹介します。
1)都市型洪水(東京・大阪等)
都市では人口が増え、それに伴って大量の生活排水が下水道をいっぱいにしています。
1人あたり1日平均330リットルもの水を使い、生活用水は増え続けているといいます。
ビルが立ち並ぶ都市では、歩きやすいようにと、地面がコンクリート化され、降った雨は地下に浸透せず、一気に下水道管に流れてしまいます。
その結果、大量の生活排水でいっぱいになった下水道に雨水が入り込み、下水道は溢れ、入りきれなくなったオーバーフロー水は地上にしか行き場が無くなり、洪水になります。
又、川の水が溢れてしまっても、土が少ない都市では地下に浸透せず、結局は洪水となってしまうのです。
近年では、都市型洪水はもはや都市だけに起こるものではないと言われています。
2)地下水と地盤沈下
地盤沈下は、地下水の過剰な採取によって、地盤が圧縮され沈んでいく現象です。
地下水は、生活排水・工業用水・農業用水等として採取されます。高度経済成長期には、この地下水採取量が急増したために、20センチを超える沈下もあったそうです。
このため、法律などによる地下水の採取規制が実施され、近年では地盤沈下は沈静化しています。 しかしここでまた、都市のコンクリート化が問題です。
コンクリート化された地面からは水が浸透せず、その上毎年心配されている渇水が起こり、地下水採取量が増えてしまったら・・・。
地下水はどんどんと無くなり、地盤沈下を発生させてしまう可能性があります。
3)水資源を大切に
地球全体の水は約14億km3。
その中で私達が生活に使える淡水は、全体の約2.5%にすぎないのです。
残りの97.5%は海水等で、海水を地球規模の飲料水とするにはかなりの時間とコストがかかり、簡単には出来ません。
一見、地球には大きな海があり水資源に恵まれているように思えますが、海から蒸発して生まれた雨の8割は海に降ってしまいます。
そのため、陸地で降る雨の2/3は陸地から蒸発された水分によるものです。
私達は、この貴重な水を大量に使っています。
しかし、水はいつかは無くなってしまう資源であって、私達はもっとこの事を危機的に感じるべきなのです。
そのため、陸地に降った雨を下水道に捨ててしまわず、地下に浸透させ、陸地にも雨を貯めておく必要があると考えます。
■雨水利用のメリット
(1)水道代の節約
(2)水資源の有効利用
(3)植栽の水やりには、塩素を含まない雨水の方が良い
(4)洗車には、塗装を傷めない雨水の方が良い
(5)防災用水源
(6)都市型洪水の防止
(7)環境改善

雨水利用には以上のようなメリットが挙げられます。
では、具体的にはどのようにして雨水が使われているのでしょうか。
メリットに沿いながら紹介していきます。
(1)水道代節約
生活に必要な水を少しでも無償の雨水にすることで、水道代の節約になります。
(2)水資源の有効利用
4人家族で一日に使用する水の量は、約900リットルです。
そして家庭用水の内訳としては、トイレ28%、風呂24%、炊事23%、洗濯17%、洗面やその他8%。
お風呂よりもトイレの方が沢山水が使われていることに、少し驚きです。
雨には大気中の汚れが含まれていたり、初期雨水には屋根面についている汚れが一緒になって樋を伝って落ちてきます。
そんな雨水を生活用水としてお風呂や洗濯などに使うことは、多少抵抗があると思います。
良い水質を確保するには、消毒等の処理をこなせる装置が必要になってきます。
しかし、トイレ洗浄水や洗車、散水等に使う水は、それ程高い基準の水質を必要としません。
それを飲料水としても使える水道水を使って、ただ流してしまうのは勿体ないのです。
そこで、無償の雨水を生活用水として有効利用しましょう。
ただ、トイレの洗浄水を雨水でまかなおうとすると、かなりの容量のタンクが必要になります。
そこで浴槽の残り湯をトイレ洗浄水に利用する等、上手に節水する方法もあります。
私達もこういった設備の設置を具体的に考えていくことも必要かと思います。
(3)・(4) 水道水より雨水が良い
散水や洗車だけでも沢山の水が使われます。
一般的な一回の使用量の目安ですが、散水60リットル、洗車240リットもの水が使われます。
ここで雨水を有効利用すると、水道代の節約になります。
それに水道水より雨水の方が植物や車に良いのですから、一石二鳥です。
(5)防災用水源
日本では、近い内に発生すると言われている地震が3つあります。
 ・東海地震
 ・東南海地震
 ・南海地震
これらの3つの地震が同時に起これば、マグニチュード8以上は確実と言われています。
この地震の規模は、阪神大震災(マグニチュード7.3)の64倍になると予想されています。
そうするとどうなるのでしょう。
阪神大震災以上の被害はもちろん、地震の規模が64倍なのですから、想像もできません。
新潟県中越沖地震の時のように、給水ラインが破裂してしまうという事態が予想巣され、たちまち生活が困難になります。
そんな時雨水が溜めてあれば、少しでも生活用水として利用する事ができます。
又、家屋が延焼した時に溜めておいた雨水で延焼を止める事もできます。
日頃から給水ラインに頼りすぎず、雨水を溜めるという習慣を身につけておく事が大事だと思います。
(6)都市型洪水防止
雨が降った時、雨水を一時雨水タンクに溜めておくと雨水は一気に下水道に流れ込まず、都市型洪水防止に繋がります。
又、地下浸透できる土を増やす事も洪水の防止になります。
(7)環境改善
 ・屋根面散水による家の冷却で、クーラーを使わずCO2削減
 ・溜めた雨水で道路等に打ち水をし、ヒートアイランドを防止
 ・地下に雨水を浸透させることで、蒸発による大気の冷却 ・・・等があります。
地下に雨水を浸透させるには、家に庭を設けたりして地面を土にする事が必要です。
又、地面がコンクリートでもプランター等を置けば蒸発してくれます。
環境を改善する事は大変ですが、一人ひとりの心がけが地球温暖化防止に繋がるのだと思います。
■雨水の溜め方
ここでは実際に雨水利用されている例を紹介します。
雨水タンクこれは親方の家で使われている雨水タンクです。
雨水タンク
リス興業株式会社の雨水タンク。
容量:200リットル
サイズ:幅944×奥行448×高1200
重量:17s

施工は簡単。
たて樋をちょっと切って、間に継手をはさむだけ。
でもプラスチックタンクは中に光が入りタンクの中に藻が発生してしまうらしいです。
こちらはお施主様の家で使われている雨水タンクです。
雨水タンク 有限会社大成の雨水タンク。
容量:250リットル
サイズ:φ600×高1300
重量:24.5s

初期雨水には大気中の汚れや、屋根面の汚れが一緒になって落ちてきます。
この雨水タンクは小雨や初期雨水をカットし、良質の雨水のみをタンク部に送るシステムが内蔵されています。
どのくらいの雨が降れば、これらの雨水タンクは満タンになるでしょうか?
一般には、屋根面積が100uだと10mmの雨が降れば、1tもの雨が溜まるそうです。
ということは、上のタンクは2〜2.5mmの降水量でタンク満タンになりますよね。
どしゃ降りの日なんかには、1時間に20mmもの雨が降るそうなので、タンクは瞬く間にいっぱいになります。
三重県北中部の年間降水量は1600〜2000mmです。(国土地理院発行 新版より)
これらの雨水を溜める事が出来れば、かなりの量になり、生活用水の大半を雨水でまかなえるようになるかも知れません。
しかし大量の雨水を溜めるとなれば、雨水タンクも容量の多いものでないといけません。
上で紹介した雨水タンクの他に、どんな装置で雨水を溜めることが出来るでしょうか。
少し紹介していきます。
●浄化槽を利用した雨水タンク
下水道が開通すると、それまで使っていた浄化槽は不要になってきます。
しかし、浄化槽をきれいに洗浄して水中ポンプをつければ、およそ4tもの雨水を溜めることが出来ます。
浄化槽を処分するのにも、浄化槽を雨水タンクとして使用する為の転用工事にも、費用がかかります。
それだったら後者のほうが良いですよね。
(転用工事費を一部助成してくれる市もあるそうです)
要らなくなった浄化槽を有効活用し、さらに自然の雨を溜めることが出来る!!
この発想の転換はすごいと思います。
●基礎を利用した雨水タンク
東京に基礎部分を利用して雨水を溜めているお寺や幼稚園があるそうです。
基礎部分を雨水槽にしているので、100tというかなりの容量を溜めることが出来ます。
たくさん人が集まる場所なのでトイレや散水に雨水をしているそうですが、水道代は雨水利用をする前に比べて3分の1になったそうです。
●いろいろな雨水タンク
雨水タンクは、インターネット等で調べていると沢山の種類のタンクが出てきます。
輸入もので、アンティークワイン樽を使用したかわいい木製タンクや、ハーコスター社の雨水タンクなど、デザイン的におしゃれなものもあります。
また、エクステリアにぴったりで個性的な雨水タンクを、オリジナルで作られている方もいます。
BlogやHPなどで紹介されているので、すごく参考になると思います。
最近では身近なホームセンターにも雨水セットを置きだすようになり、驚きました。
木製タンクや一般的なポリエチレン、狭い場所に置けるステンレス、そしてオリジナルなど、雨水を溜める為のタンクは色々な種類があります。
機能やコスト、デザインなどはさまざまですが、自分のライフスタイルに合ったタンクを一度探してみてはいかがでしょうか?
■雨の工夫
雨の日は何かと鬱陶しいと思われがちです。
しかし、何といっても雨は貴重な水資源。
少しでも工夫をすれば、雨だって楽しむことが出来るのです。
●ビオトープ
ビオトープとは、野生の動植物が高密度に生存している空間や、都市の中にまとまった自然を残したり復元したりすることを言います。
人間は自分達の快適生活の為に、大事な生き物の棲みかを奪っています。
自然は地球上の生き物が共有するものであって、誰のものでもありません。
人間ばかりが自然を支配してしまってはいけないのです。
そこで日本では近年、ビオトープづくりが盛んに行われているそうです。
例としては、人工的な雨水池をつくりその周りに植物を植えたりして、自然の水循環に近い環境をつくりだすことです。
私が通っていた小学校にも、最近池が出来ていました。
最初はこんな場所に池なんか作って何だろうと思っていましたが、今思えばそこはビオトープなんですね。
ビオトープは生き物を大切にするということの勉強にもなるし、生き物の環境を守っていく近道になると思います。
●雨水で遊ぶ
子供の頃、私はよく水を遊びに使っていました。
水鉄砲や無意味に水をばら撒いたり、砂場でトンネルを作って水を流してみたりと、とりあえず遊びには水が付きものでした。
親は何も言いませんでしたが、今思えば水の無駄遣いだったかなと思います。
そんな時、雨水が溜めてあれば思う存分水で遊んで、身近に雨の存在を感じることも出来ると思います。
自宅や子供達が集まる場所等で、自然の雨水を自由に使って遊べたら、楽しいと思います。
●雨を観る
庭に浅い池をつくり、水の揺れや、周りに置いた植栽が水面に映る様子等を眺めて楽しむ方法があります。
又最近では、水がガラスを伝って落ちていくというお洒落なお店等があります。
あの雰囲気を自宅でも楽しめたらすごくいいなと思います。
水源はもちろん雨水で、経費に負担をかけず手軽に楽しめたら、雨の日も楽しくなると思います。

‹参考資料›
 ・やってみよう雨水利用 編著:グループレインドロップス・北斗出版
  http://www.th-box.com/honkomi2/hokuto/bookl/108.html
 ・雨の建築術 編:日本建築学会・北斗出版
 ・雨水利用システムの製作 著者:湯川清貴 http://www.powersha.co.jp/Biotope/Biotope.htm

‹雨水タンク›
 ・リス興業株式会社 http://www.risu.co.jp/risukogyo/
 ・有限会社 大成 http://taisei-ina.jp/
 ・harcostar drums http://www.harcostar.co.uk/

‹雨水利用関連HP›
 ・墨田区ウェブサイト
  http://www.city.sumida.lg.jp/sumida_info/kankyou_hozen/amamizu/index.html
 ・国土交通省  http://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/mizsei/g_resources/resources01.html
 ・雨の建築学入門  http://homepage2.nifty.com/arck/book/index.html
 ・雨水利用リンク集  http://www.tcn.zaq.ne.jp/membrane/WaterRain.htm
 ・国土交通省 http://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/mizsei/g_resources/resources01.html

工程表へ戻る 2008年3月17日更新

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